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そっと教えます アーカイブ

2016年06月30日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」part98

定植前の管理方法についての備忘録 

 昨日、農業普及所に方に、定植前の管理方法等について、お話しを伺いました。定植前の育苗ポット(35穴)で管理する際、炭疽病系が蔓延する傾向があり、昨年作では定植後、1割強を植え替えることになり、大きな収量ロスの要因となりました。

 今回、普及所の方に、もっともお伺いしたかったのが、育苗ポットの状態で、水やりを3週間弱行う間の、病気蔓延を防ぐため、育苗先から移送した時点で、本圃に定植することが可能か否かです。

 結論から言うと、大変リスクのある取り組みで、過去良い結果が出ていないのが現状。リスク項目としては、花芽分化が本圃では促進しづらく、従来方法より収穫時期が遅れる(平均10日〜20日)こと。
 それを補うために、遮光ネット(40%〜60%)で培地温度下げることは有効策だが、女峰(当園品種)ではシャープな反応が期待薄かつ、花芽の予定が期待値内に収まらないケースが多い。

 
 すぐに取り組める施策としては、育苗ポットを地面に直接置くではなく、10p以上底上げして、仮置きする。その際遮光ネットで、温度を下げると、さらに炭疽系の発症リスクを軽減出来る。

 今9月における定植前管理は、遮光ネット導入、底上げ実施から行う予定です。

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2016年06月27日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part97

今年のいちご成績

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 今朝の収穫をもって、15年度植え付けのシーズンが終了致しました。定植後からの病気蔓延による補植等の影響を含め、昨年対比20%の終了ダウン(14年度5トン→15年度4トン)となりました。

 一方、いちご狩り来園者は、過去2番目の数字となり、収量が確保出来ておれば、過去最大数字になっていたかも知れません。多数来園賜り、誠にありがとうございました。

 また、「そっと教えます」Part96で論じた、最終のみつばち返却タイミングですが、開花してから収穫するまでの期間が、予想していたよりもさらに早く、6月末まで収穫しようとすれば、16日〜18日遡った日まで、授粉用みつばちは必要と備忘しておきます。

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2016年06月11日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part96

みつばち返却日の計算
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 昨年11月から、養蜂業者よりお借りしていた、授粉用みつばちを、昨日返却致しました。

 花芽の出現具合(高温になると、花目形成が極端に悪くなる)、費用対効果及び土壌殺菌の期間(2ヶ月弱)から判断すると、例年6月末あたりに終了するいちご栽培。また、この頃のハウス内の平均気温が、24度前後ということを加味して、みつばちの返却日を決めました。

 幾度か記載致しましたように、開花から1日の積算温度が600度になれば、実が熟れるいちごの生理。それからすると現在の平均気温からすると、24日〜25日前後で熟れる計算。但し、前段の返却日は、6月からは実の傷みを考慮して、かなり早詰みのため、3日、4日はマイナスした判断。

 計算上は昨日の返却日で、月末までは授粉出来た、形のきれいないちごが収穫出来る
はずです。

 
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2016年05月22日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part95

今年もたくさんご来園頂き、ありがどうございました

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 本日でいちご狩りは終了致しました。

 当初から病気の影響で、いちごの出来が大変悪い傾向が尾を引き、春休み、GWと例年並みに入園頂く事が出来ませんでした。

 しかしトータルでの入場者数は、ほぼ4400人と最高だった昨年に次ぐ、2番目の実績となりました。あと一ヶ月ほどは、収穫、パック詰め、出荷作業を行います。

 これからのスケジュールとしては、6月中旬に収穫を停止。これについてはいちごの出来高が、1日20P以上をキープ出来るかで決定し、過去最高では7月第一週まで延びたこともありました。

 収穫停止後、苗を抜き取り、マルチによる殺菌を2ヶ月以上行い、9月からは定植の準備となります。

 いちご狩りオープンは12月中旬頃の予定となります。引き続き、ご愛顧下さりますようお願い致します。

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2016年05月05日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part94

収量があがりません
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 昨年9月の定植後、炭疽病系の蔓延で一割五分ほど補植した影響で、2月頃まで明らかに収量減となっておりました。その後持ち直したと考えておりましたが、4月以降、本来であれば、どんどん収量が増える時期となりますが、昨年の二割減で、特にGW期間に限っては、半分程度まで落ち込んでおります。

 以前培地の問題で、収量が平年の二割減となったときは、苗(木)自体も1月〜3月は大きく生育せず、見た目にも弱っている状態でした。

 今回に関して、苗(木)は立派な状態(根元部分の太さも十分)で、培地の問題ではないと結論づけておりますが、それで原因は?ということになります。
 
 以前伺った話では、2月以降に給液が過少に推移すると、3月、4月の収量がダウンする傾向にあるとのこと。

 但し原因の特定には至っておらず、色々な事項を検証して参りたいと考えます。

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2016年02月21日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part93

いちご狩りの予定収量について

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 当園ではいちご狩りと収穫を、3つのハウスでまかなっており、毎日、その内一つをいちご狩り用ハウスを決めております。

 13年間営業してきたデーターで、どの程度収穫せず、いちご狩り用とするかを決めており、ベストのいちご狩り用の実のイメージとして、今の季節では収穫タイミング(着色具合)の実を、最低1日穫らずに熟らしたいちごを、いちご狩りで召し上がって頂きたいと考えております。

 その状態の実を、ご用意する人数イメージとしては、12月〜2月の平日は20人で、それが毎日連続で提供出来る程度です。また、週末おいては70人分を確保するように、努めております。

 週末で思うほど来園者が少なかった場合は、残った実を収穫して、パック詰めするわけにもいかず、そのままの状態で、突然の団体客様来園を期待するのも、余りにも確率が低すぎるため、結局、その後に熟れてくる実や、木にも大きく影響するため、加工用として早めに収穫するのが通常です。

 以上のことは、順調に生育している時にはいいのですが、冬期はどうしても端境期が顕著なため、イメージ通りの確保が出来ず、供給が負け越しになる場合が多々あります。負け越しが連続すると、1日〜2日閉園して調整することもあります。

 毎年3月は来園者が多く、イメージとしては12月〜2月の週末と同じ程度の確保数を予定しており、週末においては100人分を確保するように、努めております。逆に当園の規模では、3月に収穫出来る日の方が少なく、イメージ通りの確保も、ままならないのが現状です。

 特に今年は定植後の苗の不調(病気)で、たくさん植え替え等をしたため、※現在累計で収量が前年の20%程度悪い状況で、苦戦中です。ようやく初めて実を付け始めたものも多く、3月の春休みに間に合えばと考えております。
※その他暖冬の影響で、実太りが悪い等も重なっております。

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2016年01月07日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part92

現在端境期中等々

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 年末から実の少ない状態が継続中です。一番花から二番花の過渡期、いわゆる端境期です。

 同じ木ならば、一番花の最終の実と二番花の最初の実では、3週間から4週間ほど間が空きます。それが一番花では、割に花芽が揃って出来るため、少なくなってくるのも同じ時期で、総じて端境となります。

 現在あるいちごの実は、少し遅れて出来た一番花の実(小さいもの)か、二番花のフライング気味の大きな実が、少しだけある状態。

 また、一つのハウスでは、受粉状態が悪く、画像のような歪な実となっており、当初は天候等でミツバチの訪花作業が、滞った影響かと考えておりましたが、加湿(給液過多)による根の生育不足で、木の勢いが不足し、花粉が少ない状態となったのではと考えております。

 これは大きな人的ミスで、今後極寒期を迎えるにあたり、影響が長引きそうです。

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2015年11月23日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part91

暖かさの影響一長一短

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 11月に入っても、冷え込みが余り厳しくなく、順調すぎるほど実の生育が進んでおります。普通であれば、喜ばしい所ですが、このペースで行くと、年末には余り実が無い状況となりそうです。

 いちご狩り園の立場からすると、毎年、年末年始は来園者も多く、たくさんあればあるほど安心です。少ないと途中閉園、もしくは1日閉園ということも、過去には幾度かありました。

 また、意図的に遅く定植(年末に実を残す手段として)した苗も、大きくなりきる前に、実が急生長したため、逆に少し負担減するため、いつもよりも、1,2コ余分に摘果しなければならない状況です。

 こうなると、年末に残る実は少ない上に、収量も減ることになり、今年は意図して遅く定植したデメリットが、大きい結果となりそうです。


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2015年11月04日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part90

いちごに適した環境に近づける


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 11月に入り、日照時間が短くなり、気温も低下、いちごには適していない環境となってきました。

 本来の旬は5月中旬ごろ、その時期の自然環境へ近づけることにより、冬期のいちご栽培を可能にしております。温度に関してはハウス栽培により、朝、夕の温度低下を防ぎ、もう少しは季節が進むと、暖房機による加温を行います。

 次に日照時間を補うために、画像にあるように、その季節に近づけるため、1日60分〜80分程度、ハウス内に電照を点ける。ふるさと村の場合は、1時間ごとに5分〜6分を18時〜翌6時まで行うが、これについては色々な設定方法があります。

 以上が適した環境に近づける2大事項です。それに加えて、本来冬眠する(路地では一度枯れるが、根は生きております)時期のため、どうしても2大事項だけでは枯れることはないが、いちごを50日に一度程度、生産するエネルギーが充分でないため、以下の補足事項も合わせて行います。

 先ず一つ目はハウスを閉めきり、温度を保ちながらも、自然状態より3倍程度濃い、二酸化炭素(1000ppm程度)をハウス内に入れ、光合成を促します。

 次に液肥濃度(一番厳しい環境である1月中がもっとも濃度が高い)を高めてやり、やや活発でない根の吸水活動でも、生育に必要な栄養が行き渡るようにします。また、液肥を与える時間も、一番環境が厳しい時期には、日の出〜15時程度までとし、水分過多による根の発達障害を防ぎます。※特に環境が厳しい時期、植物は朝から昼までが、吸水活動を活発に行いのが顕著で、昼からはおまけ程度といわれています。

 以上のように2大事項と、その他補足事項を行う事で、冬期でもおいしいいちごを、みなさまにお届けできます。

 さて、本日から朝夕のハウス閉めきりと、二酸化炭素の発生及び、電照も始めました。

 
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2015年10月21日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part89

この時期の葉の回転度は

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 定植後、青虫で葉が食害され、10/4に防虫予防。そこで青虫をほぼ防除出来たと考えております。

 少しわかりづらいですが、食害された葉からのちに、きれいな葉2枚半が出ております。17日間で2枚半ということは、約1週間に1枚のペースで、新葉が出現している計算です。

 寒さが増すにつれ、そのペースが遅くなり、冬期には10日近くで、1枚程度の出現ペースになります。そのため、花芽のペースも理想的な葉5枚で、次の花芽のパターンであれば、1回目と2回目の花芽は、50日近く空いてしまい、結果的に端境期となります。

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2015年10月17日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part88

花芽出現

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 今作の花芽出現を、本日確認致しました。昨年とほぼ同様です。今年も、南側(生長の良い方)と北側(やや生長が遅い方)のタイミングをずらして定植。

 大まかではありますが、南と北とでは葉の回転が、1枚以上の差が付いている様子。日数にして10日ほどでしょうか。今の所、定植タイミングをずらした効果はありそうです。


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2015年09月27日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part87

備忘録2

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 昨日からの残りの1号ハウス2棟、2号ハウス2棟の各北側の列を定植し、今年度の定植終了です。

 あとは来期以降考えております、品種変更の参照のため、100株ほど新しい品種の苗を定植計画です。

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2015年09月26日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part86

備忘録

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 今年の定植パターンを忘れないため、以下にまとめます。

◆9月19日、試験用として、新たな苗を200本定植。
◆9月21日、3号ハウス及び、1号ハウス1棟の南側1列のみ定植。
◆9月22日、1号ハウス残り2棟の南側定植済み。
◆9月23日、2号ハウス南側定植済み。
◆9月26日、3号定植終了及び、1号1棟のみ定植終了。※南側列とは、5日間ほど定植時期を遅らした。
残りは明日以降随時定植する予定。※各ハウスの南側と北側の列では、およそ5日間ほど意図的にずらして定植する計画。


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2015年09月09日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part85

いちご園作業&今期も色々考えます


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 7月最初に片付けが終わり、約2ヶ月間日光の熱による土壌消毒を経て、今期の始まりです。
 今年で培土を交換して4回目の作付けとなります。培土交換前までのデータでは、4回目の作付け分から収量に影響し始めましたが、交換せずに10回目まで作付けを行いました。
 結果として交換前までの4年、5年は、順調だった頃の約20%ダウンの収穫量で、大きく売上もダウン致しました。
 収量ダウンのもう一つ大きな要因であった、培土過多(土が多すぎる)については、交換時に3分の2程度へ減らしました。
 培土の連続使用と過多が、どの程度の割合で、収量ダウンに結びついていたかはわかりませんが、4作目の今期は収量ダウンする可能性があることを念頭に置き、いちご栽培管理を行っていきたいと考えます。

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2015年06月15日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part84

いちご園あと少しで終了

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 あと1週間から10日ほどで、今作は終了致します。Part83で記載しましたように、6月は昨年に比べ7割程度の収量で終わりそうです。年間トータルとしては昨年比約96%の5.1トン強となりそうです。

 12月〜1月の勢いであれば、年間5.5トン以上の収量が見込めるのでは考えましたが、やはり年間の帳尻は合うようで、今年の収量パターンは先行型だったようです。

 来作は再来作に予定しております、新たな品種の導入のため、数種類の苗を試験的に定植する予定です。当面は全ての苗を更新するのではなく、今の予定としては現品種の女峰を基本に、新たな品種を3分の一程度導入するイメージです。

 更新の目的は、新たな品種にチャレンジし、いちごに対する思い入れを、より強くするためが一番で、その他病気等の削減も期待しております。

written by(j-f)

 

2015年05月23日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part83

今作柄年度のいちご成績は・・・

 明日24日でいちご狩りは、終了となりますが、そのあと約1ヶ月ほどは、出荷作業を続けます。

 さて、今作柄年度のいちご狩りのお客様は、5000人弱で過去最高の成績となりました。好結果となった要因としては、第一に天候に恵まれたこと、次に実の出来に大きな波がなく、実が少なくお断りする時期があまりなかったことと、考えております。

 定植時に植え方を試したことが、出来高の大きな波にならなかったかの検証は、1年だけのため、出来ておりませんが、来期にも試して検証を行いたいと考えます。

 出来高に関しては、12月、1月までは大きく前年度を上まわりましたが、2月以降は少しずつ前年を下回り、3月末時点での累計は前年と同量となり、4月末では2パーセントダウンとなりました。

 今の所、5月は前年と同量程度を予測しておりますが、6月は少しダウンの見立てです。トータルでは2~3%程度ダウンの、5.2トン程度で終了しそうです。10%を超えるダウンとなると、色々と原因を探さなければなりませんが、数パーセントのダウンは許容範囲内です。

written by(j-f)


 

2014年11月17日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part82

検証報告

 小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part81の最終検証について

 前回でも報告したとおり、10日ほどの定植の遅れに対して、花芽も10日ほど遅れて開花。あとは木(普通は苗でなく、木と呼んでおります)の生育状況については、15日〜20日ほどの遅れと考えております。

 花芽出現と木の大きさに、少し不釣り合いが生じている状況で、これは実が大きく太らないイコール、収量が上がらないパターンとなります。

 調整といっても、最初の収穫スタートの時期であって、その後は葉が5枚〜6枚発生で、花芽になることが望ましく、調整は今の所する予定はありません。

 大きな流れから考えると、最初の収穫時期調整は、逆に大きなリスクというわけではないので、来期も悩みながら、かつイメージを膨らまして、探求心を持って取り組んで
行く予定です。

written by(j-f)

11/25追加報告

 現在、摘果作業中です。この作業で定植タイミングの違う木について、実の状況を比較すると、明らかに早く定植した木の方が、大きく立派な実がついております。

 遅く植えた方は、実の生育ステージは多少遅くはなっておりますが、前者の実に比べて、7割程度の収穫量と考えます。危惧していた現象が、現実になりました。

 もっと突き詰めて言えば、早く定植(ジャストタイミングな定植)した木の生育がよいと言うべきです。来年度この現実を踏まえると、ますます悩みそうです。

2014年11月06日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part81

意図的に収穫時期を遅らすについての検証

 「そっと教えます」Part80で記載した、定植時期をずらして最初の収穫を遅らせる試みについて、トータル的な方向性の結果としては、最初の収穫を遅らせることより、一個でも多くの実を一シーズンで上げるかを考えた方がよいとの判断となりました。

 今回は最終の定植後、一ヶ月余り経った生育の現状結果について、報告致します。当初の意図した仮説である、定植を遅らすと、花芽も遅れるという事に関しては、「そっと教えます」Part79、ほぼ予想通りの結果として捉えております。

 特に顕著なのは、@最も早く9月20日に定植した苗と、Aもっとも遅く10月1日に定植した苗の状況で、@の苗における10月25日の花芽の状況と、Aの苗における11月5日の花芽の状況が、トータル的にはほぼ同じである。

 11月5日現在、@の苗は花芽以降に新葉がほぼ2枚出ており、Aの苗はほぼ花芽出現中の状況であり、この時期には新葉が5日〜7日のペースで、1枚出るという生育パターンからも符合か。

 さらに予想していた通り、花芽の出現と苗の大きさの問題も、危惧していた状況のようではあります。但し、この時期新葉1枚ごとにグングンと大きさを増すため、今後10日程度経過した時点での観察が、最終結果となりそうです。

 前段ほどではないが、5日ほど定植を遅らした苗についても、花芽出現時期は遅らした日数程度の差が見受けられます。その上、苗の大きさについては、気になるほどの差はないのが現状。


written by(j-f)

2014年10月15日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part80

意図的に収穫時期を遅らせるのは・・・

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 「そっと教えます」Part79でお伝えした、実のある状態を特定期間に合わせるため、意図的に収穫時期を遅らせる試みについて、ベテランの方からアドバイス(試しについての答え、結果と捉えています)を頂きました。

 そのアドバイスは、確かに生育、花芽の時期は遅れるが、その負の見返りとして遅らした苗の収量は生育が悪い分、遅れていない苗に比べて基本ダウンする。

 もう少し良い(悪くない)方法は、花芽形成前(8月中旬から下旬)に、肥料分があると花芽形成が遅れる傾向を利用して、施肥を開始する。デメリットはどれだけ遅らすことが出来るかが不明(必要な時期に合うかどうか)。

 いずれにしても、一作付け年度全体を考えると、トータル的にはマイナスに傾くのではないかとのことで、収量を如何に増やすかを考える方が得策のようです。


written by(j-f)


 

 

2014年09月28日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part79

定植終了


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 本日定植終了。昨年より4日ほど、意図的に作業を遅延いたしました。意図は12月後半〜1月前半に、いちご狩り用の実がある状態を作るためです。

 一般的には早く収穫が出来るよう、苗をある一定の温度まで冷やし、花芽を促すことはやりますが、遅らすことに関しては、余りノウハウがありません。また、花芽が出来たことを確認してから定植するため、花の咲く時期はほぼ一緒と考えられております。

 唯一可能性のあるのは、定植が1日遅れることで2,3日生育が遅れると言われている点で、それを逆に利用し5日ほど遅らせれば、10日〜15日ほど遅れるのではないかという点です。

 木が大きくならない、実が大きくならない等々のリスクを承知の上で、今回の試しとなります。

 written by(j-f)

2014年04月14日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part78

中休み?

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 今年度作は例年より大幅に早く収穫(1回目)を開始、最初の収穫が早かったため、2回目との端境が大きくなりました。

 その後順調に3回目(3月)、4回目(4月)と収量を確保して参りましたが、5回目(5月頃)の花芽出現が全体に不揃いで、中休み中と考えられます。

 以前にもふれましたが、葉が5〜6枚で花芽が1回程度の割合が理想ですが、苗により先行逃げ切り型、追い上げ型、等速型だったりで、12月から6月までのトータル的では、苗により大きな収量の差はありません。

 当園のデーター(年間収量÷作付け本数)では、1苗あたり470g程度で、パック数にすると1苗で、2パックもとれない計算です。

 written by(j-f)

2014年02月22日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part77

端境期


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 現在2回目の端境期を迎え、少し実の少ない状況になりつつあります。今作は12月を待たずに収穫を開始、その結果として年末年始には、連年より2週間ほど早い1回目の端境期となりました。

 そんな関係で12月は例年の1.5倍ほどの収量で、逆に1月は連年の3分の1程度まで落ち込みました。2月はというとその反動で、あと1週間を残して既に例年を上まる収量となっております。

 2回目の実が、本格的に出来はじめたのは1月25日以降で、それからほぼ1ヶ月での2回目の端境期、少しずつ各苗でばらつきが出ているため、1回目ほど全く実が無くなるようなことはなさそうで、既に3回目の実が収穫タイミングを迎えているものもあります。


written by(j-f)

 

2013年06月23日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part76

「そっと教えます」Part75のまとめ


 「そっと教えます」Part75で書き記した、培地交換効果とその他、増量に寄与した要因について、今後のためにまとめます。

◇培地の交換時期について
最初の培地は開設当初より10年間使用。その内、6年目から収量減傾向が見受けられ、最後の3年間はその傾向が顕著であった。そのため今後は4年、5年ごとに培地の交換を視野に入れる

◇給液量の調整について
定植から結実するまでは、苗を余り大きくさせないため、給液量と養液濃度を抑え気味に調整。
11月半ばからは、マニュアル通りの養液濃度と、排液を下回らない給液量をキープする。
1月後半から2月にかけては「もう春イメージ」で、排液量を細かく確認して、給液量を調整。※この時期になると、人間は真冬と感じるが、いちごは日照時間が長くなるにつれて、葉からの蒸散が活発になり、どんどん水分を吸収するようになる。
3月から6月までは、苗の勢いをキープするため、給液量は気持ち過多調整を行う。

以上来期作にて実践して検証して参ります。

written by(j-f)

 

  

 

2013年06月21日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part75

培地交換効果検証3


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 5月中頃からの1ヶ月間は近年になく、たくさんの実がなり、ぐーんと収量を積み重ねました。

 その結果、培地交換による収量の目安であった5トンに到達、昨年に比べて1トン近く増えた計算です。

 もちろん培地交換の効果が大ということは、言うまでもありません。12月までに病気で1割近く植え替えを行ったことを考えると、1割近く収量を積み上げれていたはずで、まさしくV字回復です。

 また、不確定な域を超えませんが、もう一つの大きな要因としては給液量。いままではどちらかと言えば、過少気味調整を良しとしておりました。

 1月後半ごろ、植え替え用の苗の培地がすぐ乾くため、通常よりたくさん給液を行ったところ、日増しに苗が大きく太り始めため、本圃も過少気味から過多気味調整(排液過多にならない程度)を行いました。すぐに顕著な増量傾向は、見えませんでしたが、毎年4月後半になると木の勢いが無くなってくる傾向がありましたが、今年はそんなこともなく、安定した収量を確保出来ました。

 いちご栽培に携わって10年以上経過しておりますが、毎年発見、気づきがあり、日々再構築です。


written by(j-f)

2013年02月02日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part74

培地交換効果検証2

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 厳冬期真っ只中ですが、いちご的にはそろそろ春めいて来ております。大きな要因は日照時間の増大で、12月〜1月初旬に比べ、新しく出てくる葉の色が濃い緑(少し休眠仕掛けている証し)から、黄緑(日々生長している証し)へと変化して参りました。

 また、給液に対する排液(根が吸収しなかった液)の割合が少なくなっており、これはよく液肥を吸収している証しで、1月中旬からは給液量をアップして割合を調整しております。(一般的に給液量に対して、排液量は20%がベストと言われております)

 以上のことは2月、3月も良い結果になる兆候であり、12月〜1月の収量結果も前回予想した通り、1000キロあまりで、昨年作よりは200キロほど増えた結果となり、培地交換効果といえます。

written by(j-f)

2013年01月20日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part73

培地交換効果検証

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 定植後から、葉の生育状況、株元の太り具合等、一定の効果と認められる状況がありましたが、実際に収量にどのように反映されているのか、昨年と比較致しました。

 昨年1月末までの収量が約800キロに対し、本日現在約900キロの収量となっております。本年1月末までの予想は、端境期真っ只中の現在を考えると、良くて100キロの積み上げの約1000キロを考えており、この数字でほぼ例年並みです。

 1月末まではほぼ予定通りですが、今からの厳冬期を経て、2月〜3月末までをどのような数字を残せるかが、培地交換効果最大のポイントです。

written by(j-f)

 

2012年11月04日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part72

培土交換効果は?

 今オフに、培土交換と培土量を少なくする作業を行いました。詳細はこちら

 昨年同時期の苗の画像と見比べると、葉の立ち上がりは少ないが、葉の表面積(葉の大きさ)が大きくなっており、また、給液量に対する排液量(根に吸収されずしみ出る養液)も、昨年に比べ少なくなっております。これは給液したものを根が良く吸収していると考えられ、すなわち葉の大きさや、株元の太りにつながっている。

 現在は季候も良く、いちごにとっても成長する絶好の条件のため、全てが培土交換が寄与したとの結論は尚早で、温度低下や日照時間が短くなる12月前半に再度検証してみたいと考えます。

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2012年06月05日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part71

培地交換作業


 3年前から急激に収量が低下、色々な方からお話しを頂き、原因は培地の問題だろうということで、色々なアドバイスを得て対策を講じて参りましたが、補助的な対策(厳冬期の対策、給液量の調整等々)では、抜本的な収量改善にならず、今オフに培地自体の交換を行うことと致しました。

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 普及所の方のお話しでは、栽培だなの下部に栄養素のカリ成分がたまり、根の発達を阻害している可能性が大とのことで、それを解消するためには、培地の交換が不可欠。また、厳冬期の水分の問題等々で、培地量も削減(栽培している種類の女峰では)して更新する方がベターとのこと。

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 培地を取り除くと、予想通りカリ成分のかたまりと、それに伴い本来は白い根が伸びなければならないが、茶色い根が多く腐敗臭も感じられる。


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 取り除いた根の混じった培地を少し乾かしてみると、カリ成分と考えられる白いものが、表面を被った様子がよくわかる。

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2012年02月15日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part70

長雨大敵

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 小豆島の冬場には珍しく、3日連続の雨模様。太陽が出ないとハウスといえども外気温より多少高い程度で、午前中は10度あたりまでしか温度が保たれません。

 温度が低くく、ミツバチが訪花活動を3日間行わないと、くちゃくちゃとした形の、太りの無い実となる可能性が大のため、本日は加温機の温度設定を16度まで上げて、訪花活動を促しました。

 結果として、通常よりも少ない数ですが、2日間皆無だったミツバチが姿を現し、少しだけ安心いたしました。※養蜂業者の方によると、ハチにとっての活動適温は20度から25度程度らしい。


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2011年04月19日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part69

ツケがまわってきました


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 2011年02月15日の「そっと教えます」Part68 で記載した「先行に注意※詳細内容はリンクページ」 について、この半月ほど顕著に影響が現れております。

 前段を簡単に説明すれば、いちごの苗の年間収穫高を10とすると、前半に7出来ると後半には3しか出来ません。今作において冬場収量減対策のため、培地を従来よりも温める仕掛けをおこなった結果、12月〜3月までは、順調過ぎるほど花芽が出現(新葉4〜5枚ごとに花芽が出現するのが理想)し、1回目の花芽の大幅な遅れ(1週間から10日)も、3回目には従来を上回るペースとなりました。

 4回目からそのペースに陰りがみえ、5回目(GWを挟む頃に収穫を迎える)の花芽がもっとも顕著に影響を受けたようで、本来であれば4回目の実が無くなった苗には、緑色の実がなっているのが普通ですが、4月前半の時点で花も見えない苗が多かった。

 4回目から5回目の花芽出現までに、理想よりも新葉2枚分程度の時間(おおよそ2週間)を費やしたということになり、それが帳尻合わせでいちごにとっては休息ということです。従って3月後半〜4月前半にかけて、咲いていなければならない花が、今頃ようやく姿を現し始めており、まさしく前半のツケがまわっている状況です。


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2011年02月15日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part68

先行に注意


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 12/12のいちご園から「そっと教えます」Part64で記載した冬期育成管理について、今のところ表面上は一定の効果がありと考えておりました。しかし本日農業普及所の指導員の方から、実際に培地の温度が夜間いくらになっているかの検証をしないと、実際は温まりすぎているかも知れない(適正としては10度を下回らないで、12〜13度の上限)し、思ったほど保温効果が上がっていない事も考えられるため、実際に夜間の温度を検証して下さいとのアドバイスを頂きました。

 培地の温度は高ければ良いと考えておりましたが、夜間は根の活動がほとんどないため、動き出す時(太陽が昇り始めた時)にすぐ活動出来るだけの温度さえあればよく、逆に活動停止中に高すぎると、根に障害が発生する場合があるとのこと。

 また、培地の温度を必要以上に高めることにより、花芽のサイクルを早くし、冬場に少しでも多く収穫する栽培方法はあるが、そのツケは必ずどこかでやってくる。少し花芽のサイクルが早いと考えているのであれば、今後は実の数を従来より抑え気味に管理した方がベターとのアドバイスも頂きました。※一度に無理して借金を返済し倒産(苗が限りなく弱ってしまう)するよりは、計画的に返済し営業を続けていく。

 明日から早速心がけて苗の育成管理を行っていきたいと考えます。

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2011年01月30日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part67

 電照、ひと踏ん張り


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 冬場にいちごが冬眠するのを防ぐ方法のひとつ電照、現在は夕刻6時〜朝6時までの各1時間に7分程度電照、しかし12月後半に比べかなり日暮れが遅くなっており、先ずは夕刻6時の電照をやめるタイミングが来ております。

 新芽の状態を観察して、十分に活動している(少し伸びたところで葉が開き、かつ新芽が黄緑であればOK)ようであれば、2月10日頃をメドに電照を停止。それはそのままにしていると、日照が長くなった、太陽の角度が高くなった等で、ハウス内であれば冬眠せず逆に勢いがつきすぎ、立派な苗になるが肝心の実が、おろそかになる恐れがあるため。

 11月始めから行ってきた電照も、2月前半までのひと踏ん張りとなります。

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2011年01月20日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part66

 天気良好のため、栽培管理を修正 

 農業普及所の方の説明によると、例年12月〜1月にかけては、朝から昼前は曇天の割合が多いため、栽培土内が加湿気味や温度の低下で、根の発育障害が起こる場合がある。そのため、当ハウスも給液開始時間を、通常より2時間遅らせることにより、培地が十分温まってから、給液を開始する設定といたしました。

 しかし今年は朝の間に太陽が隠れることが少なく、ハウス内の気温も早い段階から上昇し、葉からの蒸散が多くなる事と、晴天の割に寒波の影響で夜間が低温のため、暖房機が稼働する時間が多くなり、培地が乾き気味傾向になっている。

 3回目、4回目への生育に影響しないためにも、1時間給液を早め、乾き気味を解消するようにとのアドバイスを頂きました。

written by(j-f)

 

2011年01月11日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part65

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 昨年の管理ミスを教訓に、11月から冬期栽培を注意深く進めております。ビニール更新により日射が良好なのも手伝い、1回目の実と2回目の花芽の形成及び苗の生育維持は、現段階で昨年に比べうまく運んでおります。

 画像の右側の実は2回目で、1回目の花目形成が遅れた分、少し早めに推移しております。但し、ここからもっとも寒い時期を迎えるため、再度液肥濃度、電照時間、給水時間、二酸化炭素濃度等の調整を検討し、昨年大きく収量を落とした、3回目の実(春休みに収穫となる)へ上手くつなげて行かなければなりません。

written by(j-f)

2010年12月12日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part64

冬期生育管理
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 2010年04月05日「収量低下の原因と対策」にて記載した、冬期における夜間の培地温度低下による根の発達不足(9℃以下になると生育が乏しい)の解消として、栽培だなをさらにマルチ(黒がベストだが今回はシルバーを使用)で被う。※下の画像

 また、給水時間を冬期においては、8時〜15時(通常期間6時〜17時)に短縮することにより、培地内の水分を無くして、夜間から早朝にかけての暖房による、培地の温まりを促す。これにおいては12月最初から実施中。

 その他二酸化炭素濃度を1000ppm→1200ppmへ変更し、光合成の促進をはかっており、これから夜間の電照時間アップを検討中です。

 少しでもおいしいいちご(元気な苗が最大の条件)を届けるべく、昨年の失敗を教訓に、生育管理を実施中です。
 

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 追加報告

「そっと教えます」Part63で確認、試しを実施いたしましたが、結果としては思い描いたとおりではなく、さほどの効果はありませんでした。

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2010年09月25日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part63

確認、試し


 昨日から始めた定植は、約1,600本を残して終了。昨日アップしたように、残した苗は少し(3〜4日)定植を意図的に遅らして、1回目の花、収穫が通常の苗と、どの程度差が出るかを確かめるものです。

 元々同時期に定植しても、日のよく当たるサイドと、そうでないサイドでは12月の収穫時期の時点で、1週間程度差がつきます。今回はそれを利用して、1ハウスだけ早くなるほうを通常通り定植し、残りのサイドは前段の通り遅らせて定植。

 3〜4日ほどですが、定植時の1日遅れは2〜3日の生長遅れになると言われており、4日遅れると約2週間生長が後れることになります。但し、苗の生育(根がしっかりと張る、大きな葉になる、株元が太るという意味)のことであって、実の出来る(花が咲く)時期は通常大きくずれるわけではありません。

 逆に言えば、生育不足だけど実がなるということで、大きな実がなりづらく、収穫量減に繋がる恐れがあります。

 理想としては、葉の回転スピード(葉が出るスピード。通常は1週間に1枚が理想)が1日でも遅くなり、その分ゆっくりと生育する。そうすれば生育不足も解消し、実のなる時期も1週間程度(今から花芽まで、葉を5〜6枚経てからなるため)すことが出来れば、元々の日光のよく当たる、当たらない部分の1週間と合わせて、2週間程度の差がつけられるのではと考えております。


written by(j-f)
 

2010年09月22日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part62

花芽分化検査


 夏場の異常な高温のため、いちごの花芽分化がかなり遅れ気味(夏の後半に温度低下がなければ、花芽形成には悪条件となる)との情報があり、農業普及所で花芽分化の度合いを検査し、その結果をご教授頂いている方へ伝え、今年の定植開始時期をアドバイス頂きました。(一般的には彼岸花が咲くと、花芽はOKと言われております。今年はそういえば、標高の高い所でも彼岸花の姿を確認出来ません)

 普及所の方からも、今年は例年のちょっと変です、というレベルの変じゃないので定植時期を誤ると、年内に実が採れない苗がたくさん出る(1回目の花芽がとび、2回目の花からスタートとなる)恐れがあり、花が多少ずれても仕事の段取り優先という、訳には行けませんとの指摘。

 そんなことで、今日後半から、明日にかけての雨を待ち、その後の温度低下を考えて、明後日から定植をスタートすることといたしました。

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2010年05月20日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part61

「4/18現在の定点苗」

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「5/20現在の定点苗」


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 4/18現在の定点苗で、4回目の花芽が確認できており、その花芽が現在の定点苗にぶら下がっている実になっております。

 単純に考えると、開花から1ヶ月足らずで収穫時期を迎えたと言うことになり、この日数からすると酸味の方が勝ったいちごになっていると考えられます。酸味と甘みの分岐点は、開花から40日経過するか否かと言われております。


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2010年04月28日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part60

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 前回の「そっと教えます」 でご説明したように、4,5回目の花芽出現が大幅に遅れたため、現在の低収量(慢性的な端境期状態)状況が続いており、その原因は前出の通りです。

 ここに来て画像のように、実が熟れ始める頃に、次の花芽(これでも1週間程度はまだ遅いのか?)が確認できる苗が多くなって参りました。

 5月中盤頃には、たわわになった実がぶら下がっている光景を、みられるのではないかと期待しております。このまま低収量の状態でシーズンオフというのは、どうにも後味が悪い。

written by(j-f)


2010年04月18日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part59

収量低下から派生


「4/18現在の定点苗」

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「2/22時点の定点苗」


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 先般収量低下の原因については、このブログに記載いたしましたが、その影響?派生?というか、いつもに比べて花芽の回転速度が鈍化している苗が多い。

 上の画像で説明すると、2/22時点において3回目の実が出来ているにも関わらず、4回目の実は上段のように、ようやく出現してきている状態。
 
 この間およそ2ヶ月以上、花芽が出現しなかったこととなり、今の時点で4回目の先頭果が熟れ始めていて、その株元には5回目の花芽というのが理想。

 そういったように、普段から間が開く苗もあるのですが、今年は特に多く見受けられます。12月〜1月にかけての管理ミスが、このあたりまで影響するとは考えておりませんでした。

 あと2回程度(5回、6回目)の花芽出現が、多少なりとも戻れば良いのですが。


written by(j-f)


 

2010年04月05日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part58

「収量低下の原因と対策」


 今年は冬期の収量が特に芳しくなく、前年比70%という落ち込み、その傾向はこの2,3年現れていたが、特に今年に関しては顕著であったため、農業普及所の方に、ご指導をお願いいたしました。その結果を備忘するため、以下に記載いたします。

 収量低下の原因としては、冬期(12月〜1月末)の培地の温度低下による、根の生育障害が要因。この要因は培地の容量が多いほど、なかなか温まりにくく、またその上、加湿気味になると余計に温度が上がらない。

 そのため、改善するためには次のような方策を行う。
 ・冬期は給水開始時間を7時から8時まで遅くし(ある程度培地、ハウス内の温度が上がってから給水)て、給水終了時間も日の入り2時間前程度にする。これは夜間の培地温度を低下さす、加湿気味を解消するためである。給水方法に関しては、1回あたりの給水時間を長くすることにより、逆に排水を促す作用がある。※給水時間を短くして、回数で量を補う方法よりは、給水時間を長くして、量を補う方が培地内に水が溜まらない。
 ・培地内の温度を高めるために、黒マルチで栽培棚を囲んでしまう。
 ・給水タイミングは午前中を重要視して、強制給水(日射量に関係なく給水する)を2回(7時から8時に1回、昼までに1回)いれる。※冬期は午前中曇天の場合が多いため、確実に給水をおこなう。昼からの給水はさほど重要ではない。
 ・定植前には、培地受け布についたヘドロ状のものを、高圧洗浄機等を使い、落としてしまう。これによってかなり排水がよくなる。また、合わせて目詰まりで溜まりがちな、カルシウム、マグネシウム等を大量の水で流すことによって、根の生育障害が軽減。
 ・冬期には排水を促すため、麻ヒモを培地から垂らす。

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2010年02月28日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part57

12月から2月の出来高は?

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 当初、暖冬という予報であったが、暖房機の稼働状況などからすると、少なくとも小豆島では昨年より冬が厳しかったということになります。

 それに伴い、出来高の方も昨年比で、12月から2月は72%と少なく、特に1月、2月が大きく前年を割り込み、3月からの巻き返しに期待するところです。

 収量減少の要因は天候がすべてではなく、当然人間による苗の管理ミスもあり、反省するところは多くあります。

 いちごの年間を通しての収量は、前年比2ケタの増減はほとんど無く、基本的には前半悪い場合は後半に収量が持ち直すことが多く、いわゆる全体では「帳尻があう」ことが通常です。

written by(j-f)


2010年02月22日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part56

端境期(はざかいき)

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 2回目と3回目の実の入れ替わり時期となり、上の画像のように2回目のじくにはいちごがなく、3回目の実はまだ青い状態。この苗で3回目の実が赤くなって来るのは、3月10日前後と考えております。

 この苗だけとらえると、2週間以上収穫する実がない状態となりますが、すべての苗が同じ生育スピードではないため、実がこの2週間程度皆無ということではないが、少ない傾向には間違いありません。

 今年も1回目と2回目の端境期が顕著で、逆に言えばそろって生育していると言うことがなのですが、やはりいちご狩りやパック販売の兼ね合いで苦心いたします。されど12月から3月のいちごは特別おいしく、量がすくないため魅力的な果物となります。

written by(j-f)


 

2010年02月10日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part55

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 冬にいちごを作るツールである「電照」、日照時間的にはもう春に入っているため、あまり長くやると上に伸びる癖がつきすぎ、茎の細い苗になってしまう。そのため今頃が終了の時期となります。

 但し、現在多くの実をつけており、また12月、1月と無理をさせすぎたため、予想以上に苗が疲労しているため、今月中旬をリミットに時間も短くして電照を継続。

 ご指導を賜っている方から、前段の電照継続処置も含め、実の個数と苗の生長についての関係等もご教授いただきました。忘れないうちに、以下へ記録しておきます。

 実の数を3コにすれば、苗自体は実の生育と少し余裕を持って自身の生育も行うことが出来る。5コにすれば、その関係は単純再生産(増えも減りもしない)。6コ以上になると実を生育させる方が勝り、自身は縮小していく。また次回、まともな実をつけさせることが、難しい状況になる確率が高い。苗自身が弱ったときは、3コ以下にまで摘果することが望ましい。

 さて、小豆島ふるさと村いちご園の現状は「お金儲けに走りすぎか?もう少し苗をいたわりましょう」と助言を頂きました。う〜ん納得です。

written by(j-f)

 

2010年01月26日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part54

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 いちごの本来の旬は春、そのためハウス内の苗に春と勘違いさせなくては、実が思うようになりません。ハウスですから、真冬でも昼間はかなり高い温度をキープ、夜間も加温することにより、1日の平均気温を12度から14度に保てます。

 しかし、温度だけでは立派な実を連続して収穫することは難しく、前段の温度に加えて日照時間を補うため夜間に電照を行い、光合成を促進さすため二酸化炭素をハウス内に送り込みます。

 冬にいちごを作るには「温度」「電照」「二酸化炭素」の3つが特に不可欠。このことについては、何度かご説明して参りましたが、今回はその効果的な使い方について、お話を伺いましたので、忘れないために以下に記します。

 ただ漠然と「温度」「電照」「二酸化炭素」の要素を取り入れればOKというものではなく、理にかなった取り入れを行わなければ、苗が衰退(勢いが無くなる)する。3つの要素の内、例えば夜間の温度設定を支障の無い程度まで控えめ(燃料費の問題)にすれば、二酸化炭素濃度設定は少し高くし、電照も長くしてカバーする。

 タイミングとしては、二酸化炭素濃度を、明るくなり始める(今では6時30分ごろ)時に、高濃度を保つと一番効果的で、加温も同様である。その際に強制的に灌水も行うと良い。例えれば、人間がふとんから出る時に寒いから一枚服を着て、そして水分補給をし、朝食をとる。よく言われているように、朝食(いちごでは二酸化炭素)が3食の中で一番重要ということと同じである。

 また、11月中旬から開始する電照も、その時の苗の状態としては、花は咲いているが実をどんどん熟れさせていくような段階ではなく、温度もまだキープしやすい時期。その時期に5分間の電照を行い、苗が衰退しないで生長していても、12月の冬至頃にはどんどん実を熟れさせて行く段階で、電照開始時の11月に比べれば、かなり日照時間も短くなっており、温度も低くなっている時期に、他の2要素の設定を引き上げるか、電照時間を長くしなければダメージが出る。

 但し、その段階では苗も見た目は立派で、実もどんどん熟れているから、問題無いように考えがちで設定変更しなければ、2回目の実を育てる葉(12月の中旬ではちょうど新葉ぐらい)は、確実に衰退していくことになる。12月の中旬以降は、最低でも電照時間を長くし、出来れば朝一番の二酸化炭素濃度も高めれば、ダメージが少なくてすむ。

 まさしく当いちご園は12月中旬以降のケアー不足で、苗が衰退している状態。少し実の数も少なく摘果し、3回目(3月)へのダメージを最低限に食い止めている所です。

written by(j-f)


2009年11月25日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part53

いちごの形になっています

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 11月始めに開花し、ミツバチにより花粉交配が行われた結果、画像のようにきれいな形をしたいちごに生長しております。

 Part52では黄緑色で膨らみのあまり無かったものが、1週間あまりで膨らみ、色も緑が抜けて白くなってきました。

 さて、ここからは簡単に言えばサイズが大きくなり、先から赤く色づいて参ります。あと10日ほどでおなじみのいちごとなるのではないでしょうか。もう少し観察すると、みんなが種(本当はここがいちごの実)だと考えている所が赤く先に色づきます。

 本日、2回目の花芽が出現している苗を確認、12月初旬ごろから花芽が確認できるのが平均ペースなので、ちょっとフライング気味。

written by(j-f)

2009年11月18日

小豆島ふるさと村ふれあいいちご園発

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part52


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 いちご園内はちょうど受粉を済ませた頂花(苗の一番最初に咲く先頭の花)が、実へと進化している苗が多くなっております。

 今後は、黄緑から白っぽくなって行く間にぐーんと大きくなり、その後先の方から赤く色づき、見た目食べ頃かなぁと感じたてから2日待てば、最後にヘタ周りがふくれてベストタイミングを迎えます。

 ふくれることで最後さらに糖度も増しますが、逆に実も柔らかく、傷みやすくなり、この傷みが商品価値に大きく影響するため、当園でもパック詰めの場合は、少し早く収穫する傾向になりがちです。

 その点、いちご狩りの場合は、自身で最後のふくらみまで確認し、よりおいしいいちごを見つけることができます。特にこのふくらみが顕著にわかるのが、12月から3月までの時期となります。

 

written by(j-f)

2009年10月20日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part51

しっかりとした新葉が出てきました

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 定植してほぼ4週間が経過。定植時には葉を3枚程度にかいで植え付けますが、育苗パレットに密植されているため、ひょろりとした葉です。この季節はほぼ1週間に一度、新葉が出現するペースなので、古葉を取り除くと、定植後出現したしっかりとした(面積が広く、低いところで広がる)葉4枚程度となります。

 これからしっかりと根が活着し、養分を十分吸収すると、葉の厚みが増してきます。その頃には花芽(実)を十分に養えるエネルギーを作り出す準備が完了です。

 あと1枚葉が出現すると、早い苗は花芽が確認できる時期となり、いよいよいちご作業も本格化して参ります。

written by(j-f)


 

2009年05月19日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part50

定点観測


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 4月20日にブログへアップした定点観測、その際には6回目の花芽が確認出来ておりませんでしたが、ご覧のように立派な6回目の花が確認できます。

 また、わかりづらいが、中心には7回目の花芽が出現しており、この定点苗はほぼ平均的な展開回数といえます。

 

2009年04月20日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part49

定点観測

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 定点観測している苗に、5回目の実が付いております。6回目の花芽はまだ姿を現しておりませんが、このペースで行くとこの苗は7回実が付きそうです。

 3月に定点観測した時には、5回目の花は見えておらず、少し展開がペースダウンしたのですが、4回目までがオーバーペース気味だったため、当園の標準生育ステージとなりました。

2009年04月03日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part48

2重張りの効果検証

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 今作柄から一つのハウスで行った2重張り、本日その片付け作業を行いました。原油価格高騰の対策として行ったわけですが、ついては費用と効果及び、メリットとデメリットを検証してみました。

 数字的には削減率54%で、重油1930L削減したと考えられます。この結果は施工費と削減による燃料代の減少からすると、残り2つのハウスに対しても、2重張りを施工した方がよいという数字となります。

 デメリットとしては、湿気過多による病気発生率のアップと、来園者に対する視覚的等のマイナスイメージが挙げられ、削減率以外のメリットとしては施工無しハウスよりは、いちご生育回転が顕著(他のハウスに比べ12月〜2月の間で10日ほど)に速かった点です。

 

2009年03月30日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part47

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 3月25日のブログにてご案内した定点の実ですが、本日観察したところ明日が収穫タイミングの状態です。

 4月初旬と考えておりましたが、2日ほどさらに早まったようです。開花よりここまでにかかった日数は、約5週間と考えられます。例年この時期に比べれば3、4日早い収穫タイミングです。

2009年03月25日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part46

定点4回目の実

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 2月18日のブログでアップした定点の4回目の花芽が、現在ご覧のような実となっており、4月初旬には収穫時期を迎えそうです。

 通常であればこの時期の実は40日前後を費やして収穫時期を迎えるのですが、4回目の頂花の開花が2月後半と考えれば、開花より40日もかかっていないことになり、まさしく今年の暖冬の影響でしょうか?

 また、前回観測より1ヶ月以上経ているので、5回目の花芽があってもおかしくはないのですが、まだ姿を現していません。4回目まで順調に来たため、この辺りでペースダウンというところでしょうか。その引き換えにしっかりとした良い実姿になっております。

2009年02月28日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part45

3世代混在

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 一つの苗に2回目のかんじき(実のなくなったじくのこと)、3回目の実の付いたじくそして4回目の花が混在しております。

 じくと葉数を確認すると、3枚葉が出たあとに花芽が出現しており、割にハイペースで出た勘定です。

 次から次と出で来ると、収量が多くなる事になりますが、5回目以降もこのハイペースで行くとは限らず、通常であれば5回目以降はペースダウンした上に、実が小さくなる可能性があります。

 1回目と2回目を観察しておりませんので、どうか分かりませんが?よくあるパターンとしては、1回目が他に比べ早く花芽が出現したが、2回目の花芽出現に割と時間を費やした場合があります。

 苗の収量パターンをたとえて言うなら、前半ダッシュ型と後半追い上げ型、それに等速直線運動型があり、6月までのトータル収量は苗によって大きな差がないと言われております。

2009年02月24日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part44

大まかな実なり予想


 おおよそ1ヶ月前の先月23日のブログに「端境期・・・」をアップいたしました。現況も同様で、特にこの2回目、3回目、4回目(3月23日頃か?)辺りまでは、1ヶ月後の実なりについては、現在の状況がある程度当てはまります。

 以上の事からすると、3月中旬以降にもやや収獲量の少ない期間が発生しそうですが、1,2回目に端境に比べれば程度の軽いものとなりそうです。 

 ちなみに今年は例年に比べ、2月以降の平均気温(当方のいちご園ハウスデーター)がやや高いため、3回目は開花から実になる日数が2、3日早い計算です。

2009年02月18日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part43

定点苗4回目の花芽


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 少し分かりづらいが、中心部分から出てきているのが4回目の花芽で、開花までにはまだ10日以上かかると思われます。

 この花芽は4月初旬頃の春めいた時期に、収穫を迎える計算となり、全体の中ではやや速い展開状況です。観測当初は割に速い展開状況だったのが、少しスピードが鈍化したようですが、その見返りにしっかりとした実を付けるのではと考えております。

 本日来園されたお客様から、このいちご関連のブログをご覧になっているとのお話を伺いました。これからもブログ、いちご園へとお運び下さい。

2009年02月09日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part42

定点苗の状況


「1/25の定点苗の様子」@
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「今日の定点苗の様子」A
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 1月25日のブログにて、定点苗の状況(画像@)をお知らせいたしました。その際の実は既に収穫を終えた状態で、花は画像Aの赤丸囲みの3回目の頂果に生長しております。

 前回の定点観測で、その実の収穫予想を3月12日といたしましたが、画像を見る限り少し早まりそうです。

 

2009年01月25日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part41

定点観測、3回目の花芽

「今日の定点苗の様子」

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「12/21の定点苗の様子」

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 12/21のブログでご案内した時の写真で、花びらが散った状態の実が、今日現在の写真で赤く熟れ始めている実となります。開花から約43日程度経過していると考えます。あと食べ頃までには3日ほど、従って約46日を要して収穫時期の計算です。

 既に頂果は外れており、3回目の頂花も花芽確認後10日ほど要して開花となっております。ちなみにこの実の収穫時期は3/12頃の予想です。

2009年01月24日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part40

特別美味しいいちごが楽しめる時期までもう少しです

 只今端境期(実出来る谷間)のど真ん中です。端境期が起こる要因について以下に説明いたします。

 1回目の実は基本的に7個実をつけており、早く花が付いた苗は年末に実がなくなったものもあり、3,4日に1個ずつ熟れていく計算で、およそ22日から26日経つと、実がなくなります。

 一方2回目の花は、1回目の花芽後5枚葉が出たら花芽になるのが基本です。但し、寒い時期は8日〜10日に1枚の割合で葉が出るため、次の花芽出現に6週間前後費やす計算となる。

 上の計算で行くと、1回目の頂果が熟れる頃、2回目の頂花が咲く頃になり、2回目の頂果が熟れるまでに、6週間から7週間を費やすため、同じ苗で考えると、1回目の実が22日から26日なくなるため、2回目の実が熟れるまで2週間前後実のない状態となります。

 この実がない状態が端境期で、1回目の実のように割と揃って実が出来ると、顕著にこの現象が現れ、その後も2回目と3回目にも現れますが、苗により少しずつ生育スピードが違ってくるのと、温度上昇等により回転がはやくなるため、それ以降は和らいできます。

 もうすぐ1回目の端境期は解消され、ゆっくりと生育した特別美味しいいちごの季節となります。

2009年01月16日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part39

 実の付け方ご案内

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 そろそろ2回目の実の頂果が大きくなってくる時期です。画像の実は1回目に足並みの揃わなかった苗で、遅ればせながら1回目の実となります。

 1回目の実は、基本的に7個付けで行います。2回目は基本的に5個付けと2個ほど少なくします。摘花をしないと鈴なりに実がなるのですが、やはり味が劣ってしまうのと同時に、次々回の実を最悪無収穫にしなければ、苗自体が縮小してしまう確率が高くなります。

 それと1回目の実と2回目の個数の違いはというと、1回目の実が収穫時期を迎える頃に2回目の花が開花するため、十分に苗に実を育てることと、苗(葉等)の生育に余力があるためです。
 
 2回目以降は実と花がクロスする期間が多く、場合によっては2回目の実と3回目(概ね3月中に収穫)、4回目(概ね4月中に収穫)が混在する苗もあるため、5個を基本として状況により、4個、3個まで摘花することもあります。

 少し弱った苗と判断して実を極力(2個とか)少なくすると、1ヶ月後にはその判断に敏感に応えて、勢いを苗が取り戻します。実践したことが短期間で跳ね返ってくる
という良さがある反面、その逆も顕著に現われるため、特に苗の勢いが弱まる冬期は慎重な判断が必要となります。

2009年01月15日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part38

2回目の花

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 画面で確認できる花は2回目のもので、それも頂果(先頭に実る)でなく腋果(2番目以降)の4、5個目です。

 既に頂果は年末年始に咲いたと考えられ、頂果の収穫は2月中旬となり、今咲いている花は2月下旬から3月初旬に収穫となりそうです。これは例年に比べ、1週間ほど遅く推移しております。この季節の実は開花から、45日以上日数を費やして収穫となり、そのため味も濃く頂果のサイズは50グラムを超えるとても大きな実が出来る事もあります。

 少し遅れ気味ですが、1回目の実がしっかり生育したため、1回目の実に限れば、例年よりかなり多い収量となっており、逆にこれが2、3回目の実の遅れにつながっているのではと考えております。 

2008年12月21日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part37

定点変更


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 生長の過程等を確認するため、毎年定点を決めて観察を行っております。本年も定点を決めて収穫まで観察しておりましたが、本日わき芽を取った瞬間、本体もおれてしまったため、1番目と2番目が割と早く混在した苗を、改めて定点としました。

 割と早いといえども、例年に比べれば1週間程度遅いように思います。
 
 今咲いている花で、およそ45日後に収穫時期を迎える計算となり、2月を迎えてからの収穫となりますので、1月中旬から2月前半の収穫量が伸びないのが予想されます。


 

2008年12月06日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part36

定点のいちご状況


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2008年10月26日のいちご園から「そっと教えます」Part34でご案内した、いちごの苗の現状が上の画像です。

 予想していた日より、若干日数が掛かったようですが、予想範囲内と言うところでしょうか。

 但し、私自身はこの苗が一番早いと考えていたのですが、もう既に収穫した実もあり、自分の低い観察レベルを痛感しております。

 今年の収穫時期が早いのか遅いのかといえば、例年に比べてほんの少し早い程度です。

 既に2回目の花芽が出現している苗もあり、この花芽の収穫時期は一番寒い時期なので、もっとも開花から時間を費やして実となります。予想としては1月後半となりそうです。

 一般的にハウスいちごでは、この2回目の時間を長く費やして実になるいちごが、一番美味しいと言われております。

 

2008年11月26日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part36

いちご生育状況


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 定点観測している苗、10月26日に花芽を確認したその後の様子です。ほぼ1ヶ月でこんなにいちごらしくなりました。この苗は生育が早い方で、全体の1割がこのような状況です。

 もう少し実が太ってくるのに伴い、表面がつるっとしてきて先の方から赤く熟れてきます。

 この状態から10日ほどで収穫になります。

2008年11月09日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part35

 電照開始

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 本日より来年の2月までの夕方6時から翌朝6時までの間、1時間毎に4分だけ電灯を点けます。

 簡単に云えば、日照時間が短い冬期にいちごが本来持っている、花を付けようとする生理にあった日照時間(春先から)にするためと、これから温度の低い季節が続くと、いちごが休眠状態(通常路地定植では葉が枯れた状態)になるのを定期的に電灯でショックを与えて防ぎます。

 もちろんハウスでは、夜間に低温を防ぐため加温機を稼働させますが、その温度補完だけでは本来休眠する生理のものに、定期的に実を付けさせることは難しいため、鈍化した吸収力を補うのに液肥濃度を高めたり、、自然状態の約2.5倍の濃度の二酸化炭素をハウス内に送り、鈍化した光合成活動を高める栽培方法を電照と組み合わせて行い、収量確保を行っております。

2008年10月26日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part34

 花芽出現

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 ちらほらと花芽が出現した苗が確認出来ます。まだ頂花(先頭)の白い花が顔を見せるまでには1週間程度かかります。

 その後腋花が約3日に一度のペースで開花していきますが、花は7個程度残して後は摘花します。この頂花が実になるのは12月5日前後の計算となります。

2008年10月18日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part33

定植後約3週間経過

 定植後約3週間が経過。今頃の気候であれば1週間に1枚の新葉が出てくる展開ペースです。

 葉3枚半で定植し、手入れも3枚半の葉をキープさせている現状であれば、今週には定植時についていた葉が無くなる計算ですが、うまく計算通りには行かないようで、もう1週間程度必要なようです。

 要因としては、定植後に少し根の動きがストップし、生長スピードが鈍化したとためと考えられます。

 このペースで行くと、花芽出現のはやい苗で、10月末頃になりそうで、多くの花芽は11月に入ってからとなります。定植時の葉が古くなって取り除かれた時点で、計算上は花芽が出ることになっているのですが、それも100パーセント計算通りには行きません。

2008年09月28日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part32

 液肥にて給液開始

 本日より、定植前に肥料が切れ気味だった影響か、葉色が薄い状態なので、水から液肥給水に切り替えました。

 しばらくは葉色の様子を見ながら、やや抑え気味の液肥濃度に調整して行きます。これはあまり肥料が効きすぎると、次回の花芽分化のタイミングやいちごの形等に影響する場合があるためです。

 特に気温の低い時期は、その影響が大きくなる傾向にあり、全くいちごのとれない時期(いわゆる端境期)が発生し、販売等にも問題が生じます。

 木の勢いが弱くてもダメ、強くてもダメという微妙な頃合いが求められます。

2008年03月31日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part31

夜間もハウス開放

 本日より、夜間もビニールハウスのサイドの開放を始めました。春になったといえども、辺りが暗くなると本日は10℃まで下がっており、まだまだ夜間は寒いです。

 しかし、5月終わりから6月に実を付けさすためには、逆にこの時期の寒さにあてて、花芽分化を促進させる必要があります。
 
 以上のようにいちご内部では、今の時期がシーズン最後の実になる花の準備が行われており、未だ花にもなっていない5.6番目の花は既に内部では形成されていると言うことになる。

 

2008年03月12日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part30

 ビニールハウスの換気開始


 ビニールハウスで加温等を行い、本来の旬である5月から6月頃の気候(温度等)をつくり、冬から春でも、いちごが収穫できるようにしております。特に真冬は夜から朝にかけての低温を補い、1日の平均気温を12〜14℃(旬な時期の平均気温はこれ以上ですが、費用と効果からいちごの生理的に我慢できる最低の平均気温)に保つために、日中に温度を稼いで平均気温を上げております。

 但し最近の陽気では、閉め切ったハウス内は常夏状態で、28℃になったらオンになる換気扇は、休む暇もなく連続作動状態で、その上夜から朝にかけての気温も大きく下がらないため、1日の平均気温も16℃まで上昇。

 平均気温が15℃を超えると、甘みと酸味のバランスが逆転し始めるため、日中の温度を換気扇がオンにならないように、ハウスの谷換気(ハウスの一部を開放する)をスタートし、ハウス内温度の上昇を止めております。

 やがて4月に入ると、花芽ができるように夜間もビニールの一部を開放して(谷、サイドの両換気)冷気にいちごを当て、花芽分化を促進させます。この作業を行った実は6月ごろ収穫となる。

2008年03月02日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part29

いちごの栽培管理について

 日々定期的に行っていく栽培管理としては、古葉を取り除き、花(実になる)を適正な数(その木によって違う)まで摘花する作業があります。この作業のことを当園では「葉掃除」と呼んでおります。下の写真は葉掃除前の状況です。

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古葉を取り除き、5つ程度の花を残して後は摘花した状態が下の写真です。日照時間が長くなるに連れ、葉の展開も速くなってくるので、葉掃除もこれからは忙しくなってきます。

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2008年02月26日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part28

3回目の実を収穫

 今シーズンは12月の収穫スタート時期が、かなり後ろへずれ込んだため、2回目の実の収穫時期も後ろへずれ込みました。

 しかし今月が前年より多く収穫できており、12月、1月の累計収量は、昨年より130`ほど少ない930`の実績でしたが、2月の今日現在では約1700`まで増えてきました。

 本日現在の12〜2月までの累計収量は、前年比で3ポイント程度マイナスで、あと3日でほぼ前年並みになりそうです。

 また、少しではあるが、3回目の実が収穫できるようになってまいりました。これは例年どおりの時期で、3回目でようやく収穫サイクルが追いついたようです。

2008年02月17日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part27

この時期に多く見受けられます


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 写真は補植用に準備している苗で、立派な実もなります。定植時に100ポットほど準備していた苗ですが、残り20ポット余りとなっております。

 補植する場合としては、生長が著しく劣っていたり、病気にかかった苗及び、2回目と3回目の花芽形成時期によく見受けられる、連続して花が咲いてしまった苗の植え替えです。

 簡単に説明すると、葉が出て来る所も、花が咲く所も一緒で、5回に1回程度花芽になる。その後また新芽になるのが通常ですが、連続して花芽になると、その次は新芽は出て来なくなり、新しい葉が出で来ないと言うことで、やがて苗は消えてしまう事になる。

 光合成をする道具がなくなり、連続して花になっても実の生長も望めないため、捕植することになる。

 

2008年02月12日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part26

 色々なサイズ、形があります

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 いちごが一番おいしい時期である2月は、普通の三角から四角、台形まで色々な形が多く見受けられます。(本当は円すいとか、円柱と言うのでしょうが・・・わかりやすく平面形で表現)

 また、三角も底辺と高さの比が小さく、まるまるとした実となります。3月中旬からは縦が長くなり、スマートないちごになります。

 また、じっくりと育つため、大きくなる頂花(先頭の実)のサイズも、この時期がもっとも大きくなります。

 通常のパック詰めサイズは、パックに10コ詰めて300g以上とする3L(1コが30g以上)までしかなく、40gを超えるような実となると、決められた個数の10コがパックに入りきれない。こんな場合は規格外として、個数に関係なく300g以上パックに詰め出荷します。

 そんな大きな実も1〜3月前半までの限定で、通常は3Lサイズに収まります。

2008年01月20日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part25

よくある質問ですが・・・


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 いちご狩りにお越しの方によく質問されるのは、上の写真のように実がなくなり、がんじき(がんぜきとも呼ばれる、熊手のような道具)だけになった苗をご覧になり「植え替え作業たいへんですね」と声をかけられます。

 もちろん「いえいえ、6回から7回同じ苗で実がなるんです」とお答えします。ハウス内には、色々な原因で植え替えしなければならない苗のために、ポット苗を準備しており、それをご覧になって植え替えているとお考えになったのでしょうか?原因は定かではありません・・・。

 現在1回目の実と、2回目の実との端境(はざかい)期間になっており、赤い実が少なく緑色の実が目立ちます。この端境は2回目と3回目の入れ替わり(2月後半)時にも、見受けられます。

  

2008年01月14日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part24

3回目の花芽確認

 何度もこのブログで記載したように、本年の1回目の花(=実)が咲くのが遅く、それに伴い収穫も2週間ほど後ろにずれ込みました。参考までに12月の対前年収穫量比は35%です。

 その影響で2回目の花(例年1月末より収穫となる実)も、1週間ほど例年より遅くなりましたが、ここに来て3回目の花(例年3月始めより収穫となる実)は例年通り顔を出しております。

 3回目の花が遅れずに確認できた安心とは裏腹に、性急に花が追いついたため、苗に負担(以降長く影響し、まともな実がならなくなる)が掛かることも十分予想できるため、性急に追いついた3回目の花は、摘花を少し余分にする等の作業が必要になってきます。

2007年12月30日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part23

いちごに電照

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 小豆島ふるさと村いちご園のある周辺は、「電照菊」の産地として有名であり、夏から秋にかけて辺り一面を柔らかい明るさにします。こちらは菊の生育を抑制する栽培方法であります。

 一方いちごの電照は色々と方法はありますが、日照時間をプラスして、春先に近づけている、生育を補う方法の一つです。

 ちなみに当園では、1時間毎に5分×12回の計60分の方法です。

2007年12月26日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part22

パック詰め

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 いちごの収穫をスタートして約半月、半年ぶりのパック詰め作業にもようやく慣れつつあります。
 
 基本的には1パックに300gのいちごを詰めて出荷を行っております。実の大きさによって3L、2L、L、M、Sとサイズ分けしてパック詰めを行い、それぞれ1パックに30g以上の実を10コ、20g〜29gの実を15コ、15g〜19gの実を20コ、・・と、重さ、個数も決まっております。(大きな実に関しては入数にこだわらず、ある程度実の大きさを統一して、重さだけでパック詰めをし、販売する場合もあります。写真はこのパターンで、大きさは2Lサイズ
 
 つい先日ほとんどの人が目にしたと思われるクリスマスケーキ用のいちごは、一般的にM、Lサイズが主流で、どちらかと言えば小粒になります。

 このいちご園がケーキ用として納めている島内のお菓子屋さんは、大粒の2Lサイズの実を主流にいちごを飾り付けているクリスマスケーキとして、他店との区別化をしておられます。

2007年12月05日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part21

実の出る方向を修正


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 いちごの苗は、親株のランナーを挿してつくります。つくった苗は、実が挿し入れた方向になるため、わずかな傾きを判断して培地に定植します。

 なかなか判断がつかない場合は、植え手の方に少し傾けて定植すると、多少は収穫しやすい方向に出で来るようにはなります。
 
 但し、そんな素直な苗ばかりではないので、反対側に出で来る実のじくを、割りばしを使って方向転換させる作業も、摘花作業と並行して行っております。

 いちご園にお越しの際は、そう言う理由で割りばしを使っているとご理解下さい。

 ようやく実の方は、緑色から白色(肌色のうすい色)へと変わってきているものもあり、この後白さが増してくると、下から赤く色づいてきます。

2007年11月18日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part20

この光景で、すごく安心

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いちご栽培の序盤(定植から最初の実がつくまで)で、よく失敗する事は、いちごの受粉を行うハチの観察を怠ることである。

これは天候、いちごの生理的な要因等による失敗でなく、栽培管理者100%の責任である。

ハウス内に巣箱を設置してすぐは、環境変化(温度)等でハチがストレスを感じる場合があったり、元々の個体数がやや少ない巣箱では、花にやってくる頻度が極端に少なくなり、いちごのきれいな形にならない。そんな場合は巣箱の交換を行なう。

写真のような光景が2.3カ所で見受けられると、その後も問題なく受粉活動を行ってくれ、こちらも胸をなで下ろします。

2007年11月03日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part19

ゆっくり姿をあらわしてきます

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少し分かりづらいが、中央に花芽(実になるところ)が確認できます。花芽の出現から約10日ほどが経過しましたが、いまだ開花しておりません。

その間に次の葉が2枚出現しており、苗も花芽や葉などで賑やかになってきました。
ほどなく先頭の花芽も開花して、一層賑やかになります。

2007年10月22日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part18

いちご定植後約1ヶ月

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 定植時に付いていた葉(写真ではひょろりと見える葉)は、今回の葉掃除で取り除き、幅広の大きな葉4枚になります。

 単純に計算すると、4週間で4枚の葉が出来たということは、1週間に1枚のペースで新葉が出てきていることになる。

 これが12月〜2月頃になると、温度や日射時間等で10日に1枚のペースまでスローダウンする。

 また、花芽は新葉と同じ所から発生するので、花芽が出現すると葉が1枚出るのを飛ばされた勘定になる。 

2007年10月10日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part17

いちごの生長度合い

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いちご定植から約半月が経過。根も大部分がしっかりと培地をとらえている。

定植時の細くて小さな葉にかわって、やや大きく厚みのあるものが出始めた。
苗には定植時の葉が2枚と、その後の葉(しっかりとした葉)が2枚の計4枚が付いている。

古い葉が苗に見えなくなる2週間後には、花芽の出現となる。

2007年10月02日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part16

生長観察記録スタート

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昨年に引き続き、いちごの生長観察記録を行います。

この記録は定植時の大きさと、その後の生長度合いを比べたり、色々な条件での予想と結果のまとめ等々、今後の栽培管理に利用できればと考えております。

今年度第1弾として、定植段階でのサイズと葉掃除(古い葉っぱを取り除く)の状態を記録いたしました。

2007年09月04日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part15

栽培棚耕作開始、試しに浅く耕作してみました

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写真の耕運機は、このいちご栽培棚専用です。他に使うとしたら、プランタの耕作には使えますが、正式な使い方ではありませんのでおすすめいたしません。

さて、この耕運機ですが、耕作の深さを例年は12cmに調整して行っていましたが、深いところまで耕作してしまうと、定植後から1回目の収穫前後まで苗がしっかり定着せず、苗の太り具合も他の農家の方のハウスと比べると、見劣りする傾向が見受けられました。

但し、上の仮定が正解であるかは、実験してみなければ分かりません。そこで今年は耕作の深さを8cmに調整して耕作を行っております。

結果を報告出来るとすれば、11月後半頃になります。

2007年06月30日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part14

前回の「そっと教えます」でご案内したいちごの収穫量ですが、昨年に比べ90キロ程度の減となりました。もう少し収穫ダウンと考えておりましたので、終盤にいちごががんばってくれたのでしょう。数字的には12000本の苗で、約5200キロの出来高です。

もっと具体的に表すと、苗1本あたり約430グラム(販売の1パック=300グラム)なので、苗1本で1シーズン2パックは出来ない計算です。

また、こだわり数字としては、9198パック(300グラム詰)のいちごを今年は詰めて販売しました。その他、いちご狩り(概数となります)、バラ売りを合わせて、約5200キロの出来高となりました。※いちご狩りご利用者は約4600人。

2007年05月28日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part13

久しぶりの登場です・・・

 ご好評頂いておりますいちご園でが、6月中旬に閉園を予定しております。
但し、苗の状況や害虫、病気などの要因で早まる可能性もあります。

 5月中旬になると、どうしてもいちごは酸味が強くなります。そこでご利用のお客様へコンデンスミルクを配布する試みを、次年度以降の取り組みも視野に入れて現在行っております。従来まではこちらからはご用意したり、販売したりと云うことは全くしておりませんでしたが、5年を区切りに色々なシステム等を再構築して参りたいと考えており、その一つとして配布を行っている次第です。

さて、現在のいちごですが、定点観測しております苗は、現在5回目の実を収穫し、6回目の実も青いながら付けておる状況です。これは平均的な回転回数ではあるが、全体の収穫量としては、昨年より数百キロ少なくなると考えております。

2007年03月14日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part12

 帳尻が合います

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 以前に「そっと教えます」で取り上げましたように、今年から定点を設定し、いちごの生長度合い等を確認しております。
 今回は定点1の写真で、2月の始めに開花した3回目の実です。この定点1の苗、1回目の実の収穫は早いほうだったが、2回目は極端に遅く、他の苗の2回目が色づく頃に花が開花しましたが、3回目は他の苗よりやや遅くなった程度で、4回目(GW前〜後あたりに収穫)は平均的な花芽である。
 簡単に言えば、よほどの無理をしない限り、多少の実の回転数は5月終わりにはさほどの差がなく、1本の苗で6回前後収穫ができる。

2007年02月28日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part11


 いちごが縦長になり始めました

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 日照時間が短く、1日の中で温度が低い割合が大きかった今までの時期は、いちごの縦と横の比が1:1に近く、簡単に言えばまるっぽい、それに対してこれからのいちごは、縦が長くなりやや平たくなってくる。
 この時期になると、縦長いちごがちらほら出始めており、春の訪れを予感させます。

2007年02月19日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part10

 摘花作業

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 12月より収穫を始めた今シーズンのいちご、只今2回目の花芽を収穫中である。
上の写真は、3回目の花芽で摘花前の様子である。何もしなければ次々と枝分かれしていき、いちごの実らしきものは出来る。但し、規格外であったり、味がそれなりになってしまう。さらにこの花芽で無理をすると、次々回目の花芽(GWあけに収穫)に影響し、まともな実が出来ない可能性が大である。
 従って、現在は大きな実から5つだけ残し、残りは摘花している。これからは回を追うごとに、残す実は4〜3個と数を減らしていくようになる。
 しかし、数を減らしたからといって、収穫量が減るのかといえば、その逆で収穫量は増えていく。

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2007年02月18日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part9

 好条件?で栽培しております

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 いちごの本来の旬(路地栽培)といえば5月後半、今の時期は路地であれば冬眠状態で、ほとんど新葉が出ていない状況である。
 冬眠しないようにするために、ビニールで被い、夜間加温し、温度をコントロールしている。ただし、それだけでは、冬眠状態の解消にはならず、養液濃度を高め、電照でショックを与えて眠らないようにし、さらに光合成を促進するために、二酸化濃度を通常の大気中に含まれる濃度の約3倍に設定している。
 実際、天気がいいと写真の二酸化炭素発生装置がよく稼働(CO2が減少)し、天気が悪いとほとんど稼働しない。

2007年02月15日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part8

 本日収穫した実は、計算上元旦に開花したと考えられます。

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 今日収穫した実は、開花より45日ほどかけて熟成された実となります。この件については、以前ブログに記載しておりますのでご参照下さい。暖冬の影響なので、この時期としては、4.5日早く熟成しているようである。
 さて、写真ですが、実がなくなった「じく」ですが、我々は「ガンジキ」と呼んでおります。たぶんですが、その姿が熊手(葉っぱなどをかき集めるに使うもの)に似ているからだと思うのですが、但し熊手とガンジキが同じものかは確認してませんので、あしからずご了承下さい。
 

2007年02月05日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part7

実が日々生長しているのを実感
【※下の写真1月17日2回目の先頭開花】
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【※下の写真2月1日の実の形成度合い】
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「観察目的」
今年から定点ポイントを設けて、実の回転数、生長度合い等を観察。
今回は2回目の花の先頭開花と、その後2週間後の状況を撮った写真である。
予想よりかなり大きく(実の形成)なるのが早い感じであるが、実として収穫するのは、まだまだ先の3月第1週になる。
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2007年02月02日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part6

前日に引き続き、外は寒い1日でした。
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 写真はハウス内の暖房機です。白いビニール(ダクト)を通して、セントラルヒーティング?の要領で、ハウス各所を暖めてくれます。 現在の設定は夜間9℃、昼間13℃以下になると稼働し始めます。
 但し、昼間のハウス内は太陽さえ顔を出していれば、暖房機は稼働しません。今日のように外温が6℃程度でも、ハウス内温度は25℃〜28℃とポカポカで、逆に汗ばむぐらいです。
 本日は注文分のいちごのみ収穫で、残りは週末にお迎えするお客様や予約済みの地元子供会さんに召し上がっていただくためにキープ。おいしい実がたくさんありますので、どうぞいちご狩りにお越し下さい。
                                       

2007年02月01日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part5

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 ほとんど毎朝、黄色の箱をもっていちごを収穫します。当然多い時期、少ない時期はありますが、40分程度を費やす仕事である。その後はサイズ、等級ごとに別けてパック詰め作業。 
 本日は300g詰パック×36Pの収穫量であった。その量はどうなんだといえば、まだまだ少ない量である。多いときには150P以上詰めることもあり、詰めたいちごは直接販売、または地元商店さん、高松の市場へ出荷します。
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2007年01月24日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part4

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 いちごの花の受粉はミツバチにお世話になっております。とうてい人間が受
粉作業を出来る数ではなく、ミツバチに感謝の一言です。
                                    いちご園スタッフ 

2007年01月17日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part3

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 本日1月17日に収穫するいちごは、12月に入ってから開花し、結実したもので、昨日までのそれはといえば、11月中に開花したものと推測します。
 抽象的な表現よりスタートし、失礼いたしました。あくまでも机上の計算ではじき出した推測で、確固たる正式なものではございませんが、以下のような事柄と関連して読み進んで頂ければ幸いです。
 今年でいちご園は5年目を迎えており、最初の2年間はいちご農家の方よりご指導を全面的に仰ぎながらのスタートでした。そう申しますも、職員2名、パートの方2名の計4名で従事でしたが、全員いちごに関しては素人であり、かつそれだけに飽きたらず、農作業に関してもほぼ同じ有様。ご指導頂いた方の苦心を考えると・・・
 そんなご指導の中の1として、以下のような事項も教えて頂きました。

・いちごは開花してから、1日の平均気温の積算温度が600度で熟す(収穫を迎え る)生理になっている。
・40日以上を要して熟す実は、酸味より糖度が勝るようになり、味も濃厚になる。
・一番大事なのは、いちご(どんな作物でもそうであろうが)を観察して、色々なこだ  わり、疑問をもつ事である。例えばこのいちごはどんな味がするのだろうと思いを 巡らし、最後は食して実感する。

 5年目を迎えた今年、ようやく色々なデーターとり、調査等の取り組みを始めた事で、冒頭のご案内が可能になったという次第であります。
 そんなたいそうなものでなく、私どもがいちごを栽培しているシステムは
「らくちん栽培」と呼ばれるもので、簡単に言えば栽培地の高設化等の改善から、灌水、換気、加温等をある程度自動でコントロールし、労働時間等の軽減をはかるシステムがなせるわざである。
 要するに、「らくちん栽培」をコントロールしている「らくちんコントローラー」の機能をようやく理解出来始めたということで、日々の灌水記録や、最高、最低気温を始め、平均気温も履歴として記憶されているのである。
 現在の所、実際のハウス内定点ポイントの観察と計算上の収穫日とは、ほぼ一致している状況である。ちなみに本日収穫した実が要した日数は、開花(この状態を判定する誤差は否めない)より47日である。もちろんおいしい。
 5年目でようやく小学校入学程度のいちご栽培レベル。これからも色々な方からご教授を賜りながら、栽培レベルの階段を上っていきたいと考えております。
長々とおつきあい頂き、ありがとうございました。
                                      いちご園スタッフA

2007年01月12日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」Part2かけあし紹介編

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「定植から現在までをかけあしでご紹介」
・9月後半、約12,000本の苗を定植(苗を植える)。
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・10月後半に1回目の開花(実となる)。
・11月後半から12月前半に2回目の開花。
・12月上旬より、収穫始まる。
・1月現在、1回目の実と2回目の実の端境期で、収量少ない状況。最終的には6,7本の苗から新しい花をつける枝がでる。

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「苗の管理作業内容」
・古い葉をとっていく→定期的に花を咲かせるために行う。詳細はまたの機会に
ご案内・・・
・花も5〜7個程度に摘花する→無理に多く実を残すと、次回以降の花芽に影響し、 極端に言えば、次回、次々回目の実がつけられない状況になることもある。欲張りは損である。
苗の管理内容は、簡単に言えば以上の2点の繰り返しといってもよい。

いちご園のご案内はこちらです。


2007年01月10日

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」first

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1月から2月にかけていちごは、もっともおいしい時期となります。上の写真は赤くなる前の実で、この時期では皆様の口に入るベストタイミングは、7〜8日後となります。但し写真の状態になるまでに開花してから35日程度を要しております。もっともおいしい時期のポイントは「開花してから収穫まで何日要するか」が大きな要因となります。小豆島ふるさと村のいちごは「女峰」という種類で、酸味も有するいちごで、この時期はただ甘いだけではなく、酸味とのバランスが絶妙です。いちご園のご案内はこちらまで

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